2011年11月14日

機能美



機能美

20世紀の科学技術の発展はめざましいものであったと感じます。戦争は人類の最大悪の一つだと承知していますが、特に兵器の進化はすごいものです。2011年末の『坂の上の雲』でも放映されますが、日清戦争における黄海開戦では、距離が3,000mくらいにならないとなかなか砲弾が命中しない状況でした。しかし、たった10年ちょっとの年月後に行われた日露戦争における日本海海戦では、ロシア艦隊からの初弾は8,000mから発射されています。10年間で軍艦の性能は飛躍的に向上しました。その後もイギリスでドットレート型(ド級戦艦というのはドットレートからきている)の戦艦が開発されるなど性能向上は著しく、第一次世界大戦で戦艦の性能は概ね完成形となっています。第一次世界大戦以降は、2次元的な戦いから空を含めた3次元的な戦いに移行し、飛行機の開発競争が激化しました。特に、第2次世界大戦中における飛行機の進歩はすごいもので、大戦初期のイギリス海軍の雷撃機は複葉機を使用していましたが、大戦末期にはジェット機やロケット機が登場するに至っています。

話は、変わりますが第2次世界大戦中の飛行機を見て感じたことがあります。性能が高い飛行機は美しいということです。例えば、日本のゼロ戦、烈風、イギリスのスピットファイヤー、ドイツのフォッケンウルフFW190、アメリカのムスタング、F6F(ずんぐりむっくりはじめは美しいと感じませんでしたが、よくよく見るとなかなかのものです)などは、それぞれの国を代表する戦闘機であり、性能も高い飛行機です。何を読んだか忘れましたが、その本にも「性能の高いものは美しい」と同じことが書かれており、そのように感じることは自分だけでないと認識しました。

さて、日本の代表的な産業である自動車ですが、世界的にも環境技術に優れ、業界をリードしていますが、近頃少し心配していることがあります。デザイン的にあまり魅力を感じる車が少ないことです。一方、見て「美しい」あるいは「かわいい」と感じた車は、メルセデス・ベンツCLS、フィアット500(チンクエチェント)、アウディA5、プジョーRCZであり、そのすべてがヨーロッパの車なのです。ヨーロッパ車は、デザインをかなり重視しているのではないかと思います。
どこか画一的な日本車のデザインに今の若者の車離れの一因があるのかもしれません。少し冒険してでもわくわくさせるような本当に魅力的な車を造って頂きたいものです。

カムイブレインスコンサルタント㈱
代表取締役 藤田 浩嗣

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